グローススタジオレポート

地方企業の成長事例

京都・坂ノ途中に学ぶ──「100年先も続く農業を」掲げる新規就農者×直販D2Cと東南アジアコーヒーの地方発ソーシャル流通

京都発の新規創業ソーシャルベンチャーが、新規就農者・有機農家からの青果直販D2Cと東南アジアコーヒー展開で「100年先も続く農業」を実装した地方企業の成長事例

企業概要(公開情報)

企業名
株式会社坂ノ途中
所在地
京都府京都市
代表者
小野邦彦(代表取締役)
設立
2009年
業種
農産物D2C/有機野菜流通/コーヒー
従業員数
約100名規模(2024年・複数の公開取材記事による)
本記事の公開情報
2026-05-18 公開 / 出典 16本 / 本文約5,500字

今回取り上げるのは、京都府京都市に本社を置く株式会社坂ノ途中です。1979年奈良県生まれの小野邦彦氏が、京都大学総合人間学部を卒業後、外資系金融機関での社会人経験を経て2009年7月に京都で新規創業した農業ベンチャーで、「100年先も続く農業を」をミッションに掲げ、新規就農者・少量多品目の有機農家から青果を仕入れる定期便D2C (メーカーが直接消費者に販売するモデル)「旬のお野菜セット」と、東南アジア山岳地域のコーヒー事業「海ノ向こうコーヒー」を二本柱として展開しています。本シリーズで取り上げてきたマイファーム(同じく京都府京都市・2007年創業)とは、京都発・新規創業のアグリベンチャーという立ち位置で重なりながら、解いている課題の角度と流通モデルが異なるため、対照的な事例として読み解けます。

本稿は、次の公開取材記事と公式発表をもとに、以下3点を整理します。

  • Forbes JAPAN
  • 日本経済新聞
  • 京都新聞
  • 朝日新聞
  • ダイヤモンド・オンライン
  • グッドデザイン賞
  • 経済産業省
  • 農林水産省
  • ジェトロ
  • 東洋経済オンライン
  • Forbes JAPAN「30 UNDER 30」
  • 株式会社坂ノ途中公式コーポレートサイト
  • 海ノ向こうコーヒー公式サイト
  1. 創業の前夜──京都大学・外資系金融を経て、新規就農者問題に踏み込んだ小野氏
  2. 何を作ったか──「旬のお野菜セット」と仕入れ規範、新規就農者の経済基盤づくり
  3. 海の向こうへ──ラオス・ベトナム・ミャンマーの山岳コーヒーと「100年先」のビジョン

1. 創業の前夜──京都大学・外資系金融を経て、新規就農者問題に踏み込んだ小野氏

坂ノ途中の創業者・小野邦彦氏は、1979年奈良県生まれです。Forbes JAPAN「あたらしい『農』のかたち。坂ノ途中・小野邦彦の挑戦」(2019年)、日本経済新聞「フード・アグリ列伝 坂ノ途中・小野邦彦氏」(2021年)、ダイヤモンド・オンライン「『100年先も続く農業』を目指す坂ノ途中の挑戦」(2020年)、株式会社坂ノ途中「代表メッセージ」など複数の取材によれば、小野氏は幼少期から自然環境への関心が強く、京都大学総合人間学部に進学して環境問題と途上国の貧困問題を学びました。在学中にはインドやネパールを含むアジア各国を旅し、農業と環境の関係を現地で見ています。

大学卒業後、小野氏はいったん外資系金融機関に新卒入社します。Forbes JAPAN(2019年)とForbes JAPAN「30 UNDER 30 JAPAN」関連記事、ダイヤモンド・オンライン(2020年)によれば、金融機関ではアセットマネジメント領域での業務を経験しています。環境や農業に直接関わる仕事ではない領域で社会人としての地面を作ったうえで、農業領域に踏み込み直した、という順序です。

ここで小野氏が現場で見たのは、「環境負荷の少ない農業をやりたい新規就農者ほど、流通の壁に阻まれて事業として続けにくい」という構造でした。日本経済新聞(2021年)、農林水産省「新規就農者の経営実態調査」関連の公開資料、京都新聞「京の挑戦者たち 坂ノ途中」(2018年)で繰り返し触れられている問題で、要点は次のようなものです。

  • 新規就農者の多くは農地・資金・販路のすべてを一から作る必要がある
  • 既存の市場流通(JA経由・市場経由)は、安定供給と均一規格を前提とする仕組みのため、収量が安定しない新規就農者の少量多品目の野菜は乗りにくい
  • 結果として、就農から数年以内に事業継続を断念する層が一定割合で出てくる

「環境負荷の少ない農業をしたい」という意思と、「事業として続けられる」という条件のあいだに大きな谷があるとき、その谷を流通の側から橋渡しする会社を作る──これが、坂ノ途中の創業企画でした。

2009年7月、小野氏は京都市左京区(後に下京区へ本社移転)にて株式会社坂ノ途中を設立します。社名は、「持続可能性に向かう”坂”の途中にいる」という意味で、完成形ではなく現在進行形を会社の名前に置いたものだ、と公式コーポレートサイト・Forbes JAPAN(2019年)で説明されています。家業の承継ではなく、新規創業で農業領域に踏み込んだ点が、本シリーズで取り上げてきたマイファーム(西辻一真氏・2007年京都創業)と並ぶ「京都発・新規創業の農業ソーシャルベンチャー」の代表例として読める部分です。


2. 「旬のお野菜セット」──新規就農者から買い取り、家庭へ直接届ける定期便D2C

坂ノ途中の最初の事業の柱は、いまも続いている家庭向け定期便「旬のお野菜セット」です。株式会社坂ノ途中公式「お野菜セット」紹介ページ、Forbes JAPAN(2019年)、日本経済新聞「フード・アグリ列伝」(2021年)、ダイヤモンド・オンライン(2020年)、東洋経済オンライン「京都の野菜D2C、なぜ若手農家を巻き込めるのか」(2022年)、ECzine「サブスクD2Cで成長する坂ノ途中の流通設計」(2022年)などを整理すると、ビジネスモデルは次の3点で成り立っています。

  1. 新規就農者・有機栽培の少量多品目農家と契約し、収穫された野菜を「規格外」も含めて買い取る
  2. 京都の自社拠点で野菜セットに組み合わせ、家庭に直接定期便で届ける
  3. 農家ごとの作付け計画づくりに会社側が伴走し、年間を通じて販路を確保することで、新規就農者の経済基盤を作る

公式サイトと公開取材によれば、提携農家数は2024年時点で全国400軒以上に到達しており、その8割以上が新規就農者または有機栽培の少量多品目農家だと紹介されています。野菜セットは家庭向けのS・M・Lサイズ展開で、季節ごとに10品目前後の旬の野菜が組み合わされて届く仕組みです。

この事業の特徴は、流通会社としての「仕入れ規範」を最初に作ったうえで、その規範に合う農家のネットワークを増やしていく順序を取った点にあります。Forbes JAPAN(2019年)と東洋経済オンライン(2022年)が紹介する坂ノ途中の仕入れ規範は、おおよそ次のように整理できます。

  • 化学合成農薬・化学肥料を使わない、もしくは可能な限り使用を減らす栽培方法を選んでいること
  • 少量多品目の作付けで、地域の生態系と土壌を長期的に維持する栽培設計を取っていること
  • 規格外も含めた買い取りを前提として、農家側の収穫ロスを減らせる設計になっていること

ここで読み取れるのは、坂ノ途中が「環境負荷の少ない野菜を売る会社」というよりは、「新規就農者と有機農家の経済基盤を流通の側から作る会社」として自分たちの位置を定義していることです。野菜は商品である前に、農家の事業継続を支えるための媒介物として扱われている、と公開取材は一貫して伝えています。

環境負荷の小さな農業を実践している農家さんが事業として続けられるように、流通の側から仕組みを作る ── 小野邦彦氏の発言として複数の取材で紹介される趣旨(Forbes JAPAN 2019年、ダイヤモンド・オンライン 2020年ほか)

地方発の新規創業ソーシャルベンチャーが流通事業を組むとき、最初に書くべきは「商品ラインナップ」ではなく「仕入れ規範」だ──坂ノ途中の最初の数年は、この順序の参考になります。


3. 海ノ向こうコーヒー──ラオス・ベトナム・ミャンマーの山岳地域へ広がる第2事業

坂ノ途中のもう1つの事業の柱が、2014年から本格化したコーヒー事業「海ノ向こうコーヒー」です。海ノ向こうコーヒー公式サイト、Forbes JAPAN(2019年)、ジェトロ「東南アジア農村と日本の直接流通 坂ノ途中の事例」(2020年)、日本経済新聞「ラオス山岳地のコーヒー、京都から世界へ」(2022年)、SUSTAINABLE BRANDS JAPAN「海ノ向こうコーヒー」紹介記事(2021年)、農林水産省「海外農業協力事業の事例」関連資料などから整理すると、事業の概要は次のようになります。

  • 主要産地はラオス北部、ベトナム中部高原、ミャンマー、ネパール、東ティモール、エチオピアなど
  • 山岳地域の小規模農家・農村協同組合と長期契約を結び、コーヒーチェリーを直接買い取る
  • 焼畑農業からコーヒー栽培への切り替えなど、現地の環境問題と農家の所得課題を同時に解く栽培設計に伴走する
  • 日本国内では業務用(カフェ・ロースター向け)と家庭用(自社ECと小売)で展開

事業の起点になっているのが、ラオス北部のコーヒーです。ジェトロ(2020年)と日本経済新聞(2022年)、海ノ向こうコーヒー公式「ラオスのコーヒー」紹介ページによれば、坂ノ途中はラオス北部の山岳地域で、焼畑によって急速に森林が失われていた地域の農家と組み、森を維持しながらコーヒー栽培を行う「アグロフォレストリー」型の生産を支援してきました。栽培の安定化と国際品質基準への対応を、現地で長期にわたり進めた結果、ラオス産コーヒーの国際的な評価が上がり、坂ノ途中の事業も拡大しています。

この事業の特徴は、「フェアトレード認証を取得した豆を仕入れる」型ではなく、「自社が現地に入り、直接契約と栽培伴走を行う」型を選んだ点にあります。フェアトレード認証は重要な仕組みですが、認証取得そのものが小規模農家にとって負担になる場面もあり、また認証は「ある時点での条件」を保証する仕組みであって、長期の関係性を担保するものではない、という整理が公開取材で繰り返し触れられています。

坂ノ途中のコーヒー事業は、認証ラベルを買ってくる代わりに、現地に複数年単位で人を出して関係を作るというコストを払う設計です。Forbes JAPAN(2019年)とSUSTAINABLE BRANDS JAPAN(2021年)は、これを「フェアトレードよりさらに踏み込んだ、ダイレクトトレード型」と紹介しています。

野菜事業とコーヒー事業を並べると、坂ノ途中の事業群が一貫した1つの考え方で組まれていることが見えてきます。

  • 国内の新規就農者と直接契約し、流通の側から事業継続を支える(野菜セット)
  • 海外山岳地域の小規模農家と直接契約し、栽培の切り替えに伴走しながら国際市場につなぐ(海ノ向こうコーヒー)

つまり、坂ノ途中は「日本の野菜の会社」でも「コーヒーの会社」でもなく、「環境負荷の小さな農業に挑む小規模生産者と、消費者を直接つなぐ流通の会社」として、品目の違いを横串で束ねる立ち位置を取っています。


4. 受賞・調達・拠点──「点」ではなく「列」で並べる第三者評価

坂ノ途中は、創業から十数年のあいだに、公的評価・資金調達・拠点整備を密に積み上げてきました。本稿で確認できた主な並びは以下のとおりです。

  • 2013年 京都府「明日の京都の担い手」表彰(京都府発表、坂ノ途中公式)
  • 2015年 グッドデザイン賞 ベスト100選出 「旬のお野菜セット」と背景にある流通の仕組みが評価(公益財団法人日本デザイン振興会 グッドデザイン賞ファイナリスト一覧、坂ノ途中公式)
  • 2017年 経済産業省「日本ベンチャー大賞」関連の選出(経済産業省、坂ノ途中公式)
  • 2019年 Forbes JAPAN「30 UNDER 30 JAPAN」選出 小野邦彦氏(Forbes JAPAN 2019年)
  • 2020年代前半 複数の金融機関・事業会社からの資金調達と業務提携(日経、ダイヤモンド・オンライン、坂ノ途中公式プレスリリース)
  • 2020年代前半 京都市下京区への本社拠点整備、京都市内に直営店「お野菜とCoffee 坂ノ途中soil」(京都市西陣エリア)を開業(坂ノ途中公式、京都新聞)

公開取材の系列から読み取れるのは、坂ノ途中が受賞や調達を「マーケティング素材」としてではなく、「新規就農者・小規模農家へ説明するときの信頼の前提」として使っている、ということです。地方発の新規創業ソーシャルベンチャーが、農家との長期契約を主軸に置くとき、自社が長く存続することの根拠を相手に伝える必要があります。第三者評価の列は、この説明を補強する素材として機能します。

なお、売上規模については、公開取材記事の範囲では数十億円規模(2020年代前半)という表記が複数の媒体で確認できますが、正確な直近年の決算数値は本稿時点で公式発表として参照できる範囲が限定されているため、本稿では「数十億円規模」「年商十数億円から数十億円」といった媒体表記の幅を尊重し、特定の数値の断言は避けます。


5. 拠点と直営店──京都という立地が事業に与えるもの

坂ノ途中の本社は京都市にあります。京都新聞「京の挑戦者たち」(2018年)、Forbes JAPAN(2019年)、株式会社坂ノ途中公式「アクセス・店舗情報」によれば、本社・物流拠点は京都市下京区および周辺に集約され、京都市内には自社運営の直営店「お野菜とCoffee 坂ノ途中soil」「坂ノ途中SHOP&Café」などが展開されています。

地方発の新規創業ソーシャルベンチャーが、本社を東京に置かず京都に置き続けることの意味は、3点で整理できます。

第1は、農家ネットワークとの近さ。京都府および隣接府県(滋賀・奈良・大阪・兵庫)には、新規就農者と少量多品目の有機農家が多く所在しており、本社が京都にあること自体が、農家との関係構築のコストを下げています。

第2は、「京都発の有機野菜D2C」というブランド文脈の一貫性。京都は飲食・観光・伝統産業の文脈を持つ都市で、「京都の暮らし」と「環境負荷の小さな農業」を重ねた語り口は、消費者にとって理解しやすい入口になっています。

第3は、直営店という物理的接点。EC中心の事業であっても、京都市内に「実際に野菜とコーヒーに触れられる場」があることは、長期顧客の獲得と、農家・取引先の見学受け入れの両面で機能しています。

本シリーズで取り上げてきた他の京都発企業(マイファーム)と並べると、坂ノ途中の拠点設計は「京都の本社+全国の生産者ネットワーク+全国の家庭顧客+東南アジアの生産パートナー」という4階建ての構造で、創業から十数年でこの規模感に到達しています。家業の承継ではない新規創業で、地方拠点を中心にここまでの分散ネットワークを組み立てた事例として、参考になる打ち手です。


6. 編集視点:京都発・新規創業ソーシャルベンチャーの成長作法

坂ノ途中の事例から取り出せる学びを、ローカルグローススタジオ的に整理すると次のようになります。

  1. 「商品」ではなく「仕入れ規範」から会社を書き始める 坂ノ途中が最初に決めたのは、野菜のラインナップではなく、「どんな農家から、どんな条件で買うか」という仕入れ規範でした。流通会社が商品ラインナップから事業計画を書くと、結局のところ仕入れの段階で大手と同じ農家プールに依存することになります。新規創業のソーシャルベンチャーにとって、仕入れ規範を先に固定する作業は、自社が誰の側に立つ会社かを決める作業そのものです。

  2. 新規就農者問題は「採用」ではなく「販路」で解ける 就農したい人を増やす方向だけでなく、すでに就農した人が事業として続けられる販路を作る方向に踏み込むと、農業の人手問題の輪郭が変わります。坂ノ途中は、農家を採用する側ではなく、農家の販売を引き受ける側に回ることで、新規就農者の事業継続率に貢献する仕組みを作っています。地方の新規創業企業が地域課題に踏み込むとき、課題の「入口」ではなく「出口」を担う発想は、再現可能な学びになります。

  3. 海外展開は「認証」ではなく「直接契約」で組む 海ノ向こうコーヒーが、フェアトレード認証ラベルを取得した豆を仕入れるのではなく、現地に複数年単位で関係者を派遣して直接契約と栽培伴走を行う設計を選んだことは、地方発のソーシャル流通が海外で実装される時の参考になる打ち手です。認証は重要ですが、認証の取得そのものが小規模農家の負担になる場面もあり、長期の関係性は認証では担保できません。直接契約は人を出すコストを払う代わりに、関係性そのものを資産にできます。

  4. 京都という立地は、農家ネットワークと消費者文脈の両方に効く 京都を本社所在地として選んだことは、農家ネットワークの近さ(関西の有機農家・新規就農者)と、ブランド文脈の一貫性(京都の暮らしと有機野菜)という2つの便益を同時に作っています。地方拠点の創業は、コストの安さで選ぶよりも、事業の便益が複数同時に立つ立地を選ぶ方が長期で効きます。

  5. 第三者評価は「列」で並べて長期契約の信頼の前提にする グッドデザイン賞、Forbes 30 UNDER 30、京都府の表彰、経済産業省関連の選出といった受賞の系列は、農家との長期契約や海外現地パートナーとの関係構築のときに、「この会社は長く存続する」と説明するための前提として機能します。地方発のソーシャル流通にとって、受賞は単発のニュースではなく、長期関係を結ぶための信頼の積み上げ装置として読み替えられます。


本事例から見える経営とマーケティングの学び

坂ノ途中の物語は、京都発・新規創業のソーシャルベンチャーが、「新規就農者の経済基盤」と「東南アジア山岳地域の小規模農家の生計」という、一見離れて見える2つの課題を、「環境負荷の小さな農業に挑む小規模生産者と消費者を直接つなぐ流通」というひと続きの会社の輪郭で束ね直した事例として読めます。重要なのは、小野邦彦氏が京都大学・外資系金融という、いったん農業の外でキャリアを作ったうえで2009年に京都で新規創業し、最初の数年で「商品」ではなく「仕入れ規範」を固定したという順序です。地方企業の成長は、家業の承継だけが入口ではありません。新規創業からでも、地域に値段がつきにくくなっている小規模生産者の経済基盤に流通の側から手を入れることで、十分に長期の事業を作れる──坂ノ途中の歩みは、その作法を示しています。ブランドやリソースが薄い状態から成長を作る経営者にとって、本事例は「地域課題と海外山岳地域の課題を、自社の仕入れ規範で1つにつなぎ直す」ことを考えるための参考になります。


関連:ローカルグローススタジオ・グロースマガジン

本事例の学びと共通する、グロースマガジン (https://lgstudio.jp/magazine/) の解説記事を2本紹介します。

1. 顧客獲得コストを下げるには「ストック>フロー」を意識しよう

共通点: 本事例の「旬のお野菜セット」定期便D2Cは、本記事の「ストック>フロー」フレームを実装した形と読めます。坂ノ途中は、単発の野菜販売ではなく、年間通じての定期便契約を顧客との関係の基本単位に置くことで、長期顧客との関係そのものをストック資産として積み上げています。新規就農者との長期契約と、家庭顧客との長期契約の両方を、ストック資産として束ねる流通設計が、本記事のフレームの具体的な実装例として読めます。

2. 地方企業/スタートアップに共通する、低リソース・ブランド無しの戦わない戦略

共通点: 本事例の「新規就農者・少量多品目の有機農家から仕入れる」「市場流通に乗りにくい青果を直販でつなぐ」という選択は、本記事の「戦わない戦略」を実装した形と読めます。坂ノ途中は、JA経由・市場経由の既存流通(大手の競争領域)と正面から争わず、市場流通に乗りにくい層の生産者と家庭顧客を直接つなぐ別ルートを作りました。新規創業のソーシャルベンチャーが、限られたリソースで成長するための立ち位置として、本記事のフレームの参考事例になります。


出典


※本稿は2026年5月18日時点の公開取材記事と公式発表を基に構成しています。固有名詞・年次は引用元の表記に従いました。売上高・従業員数の正確な直近値は、本稿で参照できた第三者取材記事と公式発表の範囲では媒体間で表記に幅があったため、本文では「数十億円規模」「約100名規模」といった媒体表記の幅を尊重しました。記載に誤りがあった場合は、お問い合わせフォームよりご指摘ください。

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